7月

「待たせるということ」&益田教育サークル

7月22日(木)
 3年生以上が部活動で卓球をしていた。
 そこへ、1年生のY君が来て、卓球をやらせてほしいといってきた。遊びでやっているのなら、当然すぐに、させてやるのであるが、部活である。ちょっと悩んだ。正直言って、今、1年生に入ってもらっては、練習にならないので、なんとかやらせない方法はないかなあと思い、最初は、ラケットの上でボールをつく練習をさせた。2回〜3回できるかできないかで、とても卓球台を使ってやるようなことにはなりそうもない。そこで、ボールを10回連続でつくことができたら、台を使って卓球をさせてあげるといい、体育館の横で、連続でつく練習をさせていた。案の定、Y君はなかなかボールをつくことができず、こちらの思惑通り、他の子たちの部活動として機能していた。

しかし、そのうちにだんだんとコツを覚えてきて、「5回連続でできました!」とか、「8回連続でできました!」とか報告に来るようになった。様子を見てみると、さっきまでの感じとは違い、随分とうまくなっている。そして、へこたれずに何度も何度も挑戦している。これはひょっとしたら・・・。

 部活動も後半にさしかかったころ、ついにY君は10回連続でつけるようになった。約束なので、私が相手をして卓球台を使って打つ練習をさせてみた。これが結構できた。最初から卓球台を使わせていたのではこうはいかなかったと思うのであるが、ボールをつく練習をしたおかげで、どうしたらボールがまっすぐ飛ぶのかというのが少しわかり台を使っても結構できたのだと思う。

 この出来事から私が思ったのは、子供がやりたいといったときに、何でもかんでもすぐにやらせるばかりがのうじゃない、ということだ。今回はたまたま、Y君にはぴったりの課題だったのであるが、こういう感じで、そのことができるようになるための前段階をしっかりみきわめて、それができたら・・というように課題を設定して、挑戦させることも必要なことだと感じた。子供はやりたいということ自体を学習もできるし、その前段階の基本も練習できることになる。こういう場面設定を私自身、意識的にできるようになるといいなあとY君の姿を見て思った。

 自分の子供にも○○がほしいといわれて、そのときすぐには買わないで、誕生日まで待ってから買うなどの方法をとり、「がまんする」ということを教えるのであるが、それとちょっと似ているかなあと思ったりした。  

 
 夜は益田教育サークル。
 いつものメンバーの参加。
話題は、今回は珍しく少なく、私の「待たせるということ」と山口さんの「子どもの見方」の2つ。
「子どもの見方」では、いつものように意見がわかれて、意見を交わした。
 教育のシステム、現在向かっている教育の方向はおかしいのではないか?ということから、それを変えていく方向で自分のエネルギーを傾けるのか、それとも、そういうシステムの中でもすばらしい実践は創られているという事実があることから、自分自身の実践をよりよくするという方向にエネルギーを傾けるのかということを考えさせられた。自分としては、後者の立場をとっていると今日、自覚した。もっとも両方の意識は必要だとは思うが。

MyTracks2004