4月

第68回益田教育サークル

4月28日(水)
 益田教育サークル。前回会場の関係で急に中止になっていたものを、これまた急に本日開催した。
 参加者は山口、広山夫妻、椋木、原の5名。広山さんは修学旅行から帰ったばかりで疲れている中を参加、さすがである。
 さて、本日の話題
 学級通信、「たわしの絵の実践」 広山た
  どの子も一生懸命たわしに向かって描いていたというのが伝わる作品だった。線がほとんどのたわしを、立体的に描くというのは難しいと思うが、中にはそれをうまく表現している子もいた。

 模擬授業「かぞえうた」 椋木
 椋木さんの模擬授業デビュー。TOSSデェイで教わったことの追試だそうであるが、テンポもよく、堂々としていた。こういう詩の音読の授業を受ける身というのはそれほどなかったが、向山さんの言う「変化のある繰り返し」というのは挑戦心をくすぐるようで、面白いと感じた。ただ、変化の具合は非常に重要だろうと思う。変化のもっていきかたによって面白さが違ってくる。
 椋木さんは一人学級ということなので、TOSSの方法をそのままあてはめると、やはり無理があるし、冷たい感じがすると思った。対話を入れながらゆるやかな中に変化のある繰り返しをするといいのではという意見があった。

 学級通信 広山
 自閉症のEさんとの様子がよくわかる通信だった。広山さんの温かい対応でEさんが成長していくのが伝わってくるようだった。ついこの前まで不安いっぱいということだったが、通信を見ると、どうしてどうして、とてもいい感じで日々を送っている感じがした。

 広木克行先生の講演より 山口
 5月9日に予定されている広木克行先生の講演の昨年度の内容から 「子供は大人と母性的な関係がしっかりあった上で父性的な関係がないと幹の細い人間になる」ということについて 意見交換をした。私自身は「こっち見て」のサインというあたりで、安部先生の専門のアドラー心理学を思い出した。所属感を得るためにいろいろな行動を起こすというのと、「こっち見て」サインというのは似ているなあと思ったのと、それを受け止める母性的なかかわりというのが、所属感になるのかなあと思った。

 もう一つの大きな問題提起は、教育というのは、その子の持っているいいものを引き出すというのが本来のあるべき姿ではないか?教師の思う方向に引っ張るのはどうか?というものだった。これについては、私自身感じたことだが、可能性を信じて、「その子が持っているいいものを引き出す。」というのは全く異論はない。ただ、教師の思う方向に引っ張るということと、よさを引き出すが相反するものだとは言い切れないのではないかと思うのである。教師が引っ張ることによって、その子のよさが発現することもあるだろうし、子供があきらめかけているときに、励まして、よりよい方向に導いていくということも教育にとっては必要なことだと思うからである。また、よくない方向に行きそうになった子供をよりよい方向に導いていくということも必要だからだ。
 反面、もっとも教育効果(人格形成という意味も含めて)があがる状態というのは、子供の能動性が発揮されたときであることも経験上知っている。われわれ教師は強制的な教育内容を子供たちが能動性を発揮して取り組めるよう授業を作り、学級を作ることを目指しているわけで、そのためにサークルやいろいろな講座などに参加して学んでいるのではないかと思う。
 
 今回は教育哲学のような部分まで踏み込んだとても有意義なサークルになったと思う。予定の時間を1時間もオーバーした。
 
 次回のサークルの予定は5月13日(木)


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