高島  地のゴウトウ

2002.7.13

 久々の釣り。4月1日以来である。なつかしい感じすらする。
 朝、3時30分に釣具センターに集合しなければならず、起きる自信のない私は、期限が近づいた仕事があったので、徹夜で仕上げることにし、そのまま釣りにいくことにした。

 朝3時30分、我が家の周りは大雨となり、少々心配したが、局所的なものだったらしく、漁港付近はほとんど降っておらず、出港には影響なさそうで安心した。

 最近の情報では結構つれているらしく、期待に胸膨らませていた。ただ、他の釣り客も結構多かったのでどこにつけてもらえるか心配していた。我々は宮本氏と2人の釣行であるが、じゃんけんの結果、幸運にも「地のゴウトウ」に乗ることができた。(高島の磯渡しのシステムは多いグループから磯に渡すことになっている。同人数の場合は、じゃんけんで決定。)

 さて、準備をしていよいよ釣りを開始。というところで、トラブル発覚。点検を怠っていた私が悪いのであるが、リールのストッパーが馬鹿になっていたのだ。ずっとバーを持っていないと、逆回転をして糸が出続けてしまう状態になっていたのだ。代えのリールは隠岐で海中に没してから新しいのを購入していなかった。ああ、釣り前の点検の大切さと予備の準備の大切さをここで実感した。しかし、ここは高島、そんなことを言っていても始まらないので、とにかくそういう釣りにくい状態で釣りを5時すぎからスタートした。

 釣り始めて、1時間ぐらいして宮本氏の竿がしなる。う〜んこの光景も久しぶり。すぐにタモ入れに協力して50センチぐらいのヒラマサをゲット。他人が竿をしならせるのを見るのは少々くやしいが、ヒラマサがいるということがわかり、俄然やる気がでる。

 しかし、次にきたのも宮本氏。再び同サイズのヒラマサ。私はタモ入れに・・・高島まできたのだろうか?
 それから少しして、ついに私のタル浮きがスーと沈む。と同時に竿先がぐっぐっと引っ張られる。この手ごたえは・・・ヒラではないような・・・。あげてみると、バリ(アイゴ)だった。なぜ、私にはヒラがこないのか〜〜と嘆く。

 がっくりしていたところ、再びタル浮きが沈む。今度こそ!と思い竿を立てる。う〜んこの感触はヒラだ。ついにやった。久々のヒラ。宮本氏がタモ入れに協力してくれ、無事ゲット。50センチのヒラマサ。感激していると、横でなにやらガガガーといういやな音が。見ると宮本氏の竿が引っ張られているではないか。「あ〜あ〜」と大声を上げた。宮本氏もタモ入れが終わりほっとしていたところ私の声で振り向いた。竿が海の中に引っ張られていくのをなすすべもなく私と一緒に見送ったのであった。宮本氏は、私のタモ入れの時に置き竿をしていたのだ。その間にヒラが食いついて竿ごと海にひっぱられていったのである。ショックをかくしきれない宮本氏。なんて言葉をかけていいのかわからない私。いやな空気が地のゴウトウに流れた。

 宮本氏は、船頭さんに携帯で連絡して、事情を説明すると、船頭さんは親切にも付近を船で捜してくれることに。「船頭さんいつもいつもありがとうございます。」しかし、竿はみつからなかった・・・。

 不思議なもので、そういう時に限って宮本氏の気持ちを逆なでするかのように私の竿に再び衝撃が。ヒラマサである。宮本氏にタモいれを手伝ってもらい、2本目をゲットした。

 宮本氏は気を取り直して予備の竿で再び釣りを再開。やはり、ここでも予備竿、用具の準備の大切さを確認。


心なしか肩を落とす宮本氏

 その後、釣れない時間が長かったためと、徹夜あけの私は2本のヒラマサに満足して釣ることへの執着心がうせ始めていた。
 しかし、宮本氏は違った。竿のかたきとばかりに、集中して釣っていた。集中力の違いというか、執着心というか、その後3本もヒラマサをあげ、1本35センチ級のイサキをあげた。まるで、ベスト4入りを果たした韓国のサッカーのように最後まであきらめずに釣り続ける宮本氏であった。脱帽。

 こうして、まずまずの釣果をあげた釣行であったが、竿をなくした宮本氏の釣果の割りに肩を落としている姿が印象てきであった。

 今日の教訓。
   「一大事には、予備大事。 」     失礼。

 
久々のヒラマサに満足