5月

広木克行氏の講演会

5月9日(日)
 サークルの山口さんからのご紹介で、広木克行氏(神戸大学発達科学部)の講演会に参加した。
 とてもいい講演だった。サークルで紹介されたときにもよさそうだなあと感じていたが、それ以上の内容だった。
 犯罪の低年齢化や、長崎の事件などについてふれられ、いろいろなデーターから、現在の子どもたちの問題について説明された。
 益田市のようなところに住んでいると、それほど大きく時代の変化が子どもたちの変化に直結しているという実感が私にはなかった。島根県の教員は最高でも7年間で次の学校に異動しなくてはならず、時代の変化により、子どもが変化するという実感よりも、学校が変わったことによる(それは子どもたちを育ててきた地域も変わるということ)子どもの違いという方を強く感じていた。しかし、今日の講演を聞くと現実として子どもは変化している、いや変化させられているということがよく分かった。その話の中で大人と子どもの境がなくなっているということが印象に残った。情報化社会のよくない部分なのかもしれないが、子どもには子どもの世界の中で安心して、子ども時代をすごすということが必要なのだけれど、大人と同じ情報が入り、大人と同じような不安を感じながらすごしているということが、子どもの成長にとってマイナスに作用しているというようなことを言われたが、本当にそうだと思う。
 素敵な子どもに育てるために大切なこととして印象に残ったことは。

○ 基本的信頼感の確立(心の中にお母さんのやさしいイメージを持っている。困ったときにお母さんならどうするかなあと考えられる)
     そのときの父親の役割・・・・ここらへんでちょっと耳が痛かった
        母を支える。(しっかり話しを聞く)
        ここぞというときにはきちんと出る(ゆるされないことをしたときにはきちんとしかる)
        子どもと遊ぶ
○ 親と子の関係(垂直の関係)だけでなく、地域の大人、親の知り合いとの関係(ななめの関係)をしっかりもつこと。
     地域の大人とのコミュニケーションにより、人付き合いを学ぶ。
○ 思春期に一度自分を壊してそれを作り直す作業をするが、そのときに大切なのが友達。
     
 小さいときからいろいろ学習をさせることがはやっているが、それはころばぬ先の杖で、杖が重くなってのびのびできなくなる。

 などなど、子育てについて、学校での教育について今一度考えるきっかけを与えていただいた気がする。感謝。

MyTracks2004