イタリア旅行

第5日目 2005.8.27  ヴェネツィア
 本日はヴェネツィア。英語読みでベニス。言わずと知れた水の都である。
 フィレンツェから約3時間バスで東に進む。ヴェネツィアは島なので、そこまではボートで移動。ボートの上から徐々に見えてくるヴェネツィアの町。よくこんな建物をこんな島にびっちりと建てたものだと感心する。島全体が中世の町そのままに見える。
 最初は、サン・マルコ広場にあるサン・マルコ教会。ここは今まで見てきた教会と違い、ギリシャ様式ということで、中は金がふんだんに使われていて天井や壁は荘厳さというよりも、きらびやかな感じを受けた。

   

 ここヴェネツィアは地盤が弱いと湿地帯の上に出来上がった町なので、石で教会をたてるとすぐに地盤沈下するということでできるだけ軽い建材として、レンガと松などの木材で作って、その上から壁の部分を大理石で飾っているというそういう造りだそうだ。実際、回廊の天井に目をやると、木材がしっかりと見えていた。また、この教会の怖いところは軽い建材で建てたとは言ってもやはり地面が沈下しているところがあり、床が波打っているところがあるということ。また、2階、3階、4階なども木材のはりの上にレンガ等を敷き詰めているためゆれるのだ。ここにたくさんの観光客が入るのだから、いつか崩れるのではと本気で心配になった。
 部屋をぐるっと巡ったのだが、やはり、ここも装飾品のすばらしいこと。さすが、このヴェネツァも世界遺産だけある。
 建物の中に裁判所もあり、ここで裁判を受け有罪になった者が通る道や、運河にかかっている橋も通った。この橋は「ため息橋」というそうだ。牢屋にも入ったが、何かとてもなまなましかった。

  

 ヴェネツァングラスの工房も見学。そこで、職人さんが、赤く焼けたガラスを自在に操り花瓶や馬の置物などをその場で造って見せてくれた。うまいものだ。その後、ヴェネツィアングラスの売店に案内されたが、素敵なグラスがいっぱい。ただ、値段の方も・・・・。見るだけにしておいた。

 

 昼食はイカ墨のパスタと魚のムニュエルなかなかいけた。ただムニュエルの小骨が長男の喉にささり痛がっていた。
 その後、ゴンドラに乗るまではフリータイム。
 最初はサンマルコ鐘楼に上った。一人6ユーロ。ここは建築されてから何度も倒壊したが、1515年に今の形の鐘楼ができ、その後1902年に一度倒壊、そして1912年に同じものが再建され現在に至っているということだ。1912年と言っても100年近く前であるし、1515年、今から500年近くも前に同じようなものができていたということ自体驚きである。なんと高さは100メートルあるそうだ。その展望所にエレベーターで上り、ヴェネツィアの街を眺める。島なのだが、思った以上に広く、改めてよくこんな街を造ったなあと感心した。360度どこを見てもすばらしい景色。ここも赤瓦で統一されていた。

    

 

 サンマルコ広場の一角が集合場所だったので、そこに集まり、いよいよゴンドラに乗る。これが、本当にすばらしかった。とっても贅沢な時間をすごさせてもらった。ヴェネツィアに来たなら、絶対これには乗るべきだ。本当に幸せな気持ちになれる。狭い運河の中をのんびりと進んでいく。運河のすぐ横にドアがあり、そこからゴンドラに乗っているのだろうと想像できるような建物、運河の上に橋が何本も渡っていてそこで、ゴンドラを眺めている人、少し広い運河で、いくつものゴンドラが行きかう雰囲気、どれをとっても素敵だった。途中、ゴンドラとすれ違ったとき、向こうゴンドラの漕ぎ手が日本人が乗っていると分かったら、「矢切りの渡し」を歌ってくれた。日本人観光客が多いのだろう。それにしても、ヴェネツィアでこの歌を聞こうとは・・・。また、探検家のマルコポーロの家も運河の中にあり、漕ぎ手が教えてくれた。
 う〜ん夢のような時間だった。

    

   

 ゴンドラから降りて、サンマルコ広場に戻る。夕方のこの広場の雰囲気もなかなかいい。最近は地盤沈下と地球温暖化の影響からか、時々、この広場が水びたしになるということだった。広場全部が水につかり60センチぐらいの水深になるそうだ。そうなったら、ゴンドラも橋の下を通ることができなくなり、ヴェネツァ観光も台無しだそうだ。今回は、そういうことがなくヴェネツィアをしっかり満喫できた。

 

 今日のホテルは、ヴェネツィア近郊のホリデイインヴェニスイーストというところだったが、まだ新しく部屋のキーもカードはスライドや差込みではなく、センサーにかざすというものだった。部屋の中も新しくそして、広々していて気持ちよかった。